ライフハック

学習の効果を高めるには運動が重要という話【脳が活性化します】

タックです。今回は学習について話します。

私自身は資格試験などが得意なタイプで、合格率9%の国家資格試験を一発で取得した実績があります。なので「学ぶ」ことについて信頼性が少しはあるかと!

資格試験などを勉強していたり、仕事での専門知識を学ばなければいけない時、なかなか効率が上がらなくて悩むことがありませんか?ましてや仕事が終わってからのプライベートな時間を捻出して勉強しなくてはならない時は、疲労感も強くうまく集中できないことも多いかと思います。

そういう時、何が効果的なのか?対応の一つとしてお勧めしたいのは、運動することです。

学習における運動のメリット

運動と学ぶことって何か関連あるの?疲れるだけじゃない?
タック
タック
運動することでむしろ時間を有効に使えるよ!

なんで勉強するのに運動する手間を増やさなきゃいけないんだ、と思われるかもしれません。まぁ実際面倒です。しかし、「運動を30分するだけで学習効果が高まる」と言われればどうでしょうか?

運動と学習に関する事例

アメリカのネーパーヴィルという学区内では、「0時限」と称して,生徒に心拍計を付けさせ、個人ごとに最大心拍数の80-90%でランニングをさせる取組みがあるそうです。TIMMSという数学と理科の知識を国際基準で競うテストでは、ネーパーヴィルの生徒はアメリカの平均よりも抜きんでて、1999年に理科世界1位、数学6位を取ったそう。

タイタスヴィルやネーパーヴィルの生徒は、体育で長距離を走るようになってから、より準備が整った状態でほかの授業を受けられるようになった。彼らは依然より感覚が研ぎ澄まされ、集中力が高まり、気分が良くなった。そわそわしたり、緊張したりしなくなった。(中略)運動はたんに心の準備を整えるだけでなく、細胞レベルで学習に直接影響し、新しい情報を記録し分析する脳の機能を高めていることがわかってきた。(*1)

また、カリフォルニア州では、100万人以上の生徒の標準的な学力検査の点数と、フィットネスプログラムの得点が相関することが分かったそうです。

神経伝達物質が整う

運動をすると、脳内のメッセンジャーである神経伝達物質のバランスが整います。ドーパミンやノルアドレナリン、セロトニンといった物質ですね。

ドーパミン…学習、報酬、やる気、注意力などに関連

ノルアドレナリン…注意や知覚、意欲などに関連

セロトニン…気分、衝動性に関連

これらの量が増え、なおかつバランスが良くなることで、やる気や集中力、気分が高まる効果が期待できます。フットサルやランニングをした後に、なんかスカッとしたりいい汗かいたなーって思うのはこの効果ですよね。脳汁出てる。

ニューロンの結合に使う素材(BDNF)が増える

運動をすることによってBDNF(脳由来神経栄養因子)が増えます。難解な単語が出てきました。これはタンパク質群であり、ニューロンの結合メカニズムの中心的役割を果たす物質です。学習にはニューロンの結合が必要であるため、BDNFは学習効果と関連性があるようです。

2007年にドイツの研究者グループが人間を対象として行った研究では、運動前より運動後の方が20%早く単語を覚えられ、学習効率とBDNF値が相関関係にあることが明らかになった。(*2)

生活の中に運動を取り入れよう

運動は、実は脳にとって重要なセットアップだということが分かりますね。

では具体的に、どのような運動をするのが効果的なのでしょうか。

30分の有酸素運動をする

取り組みやすいのがランニングですね。一人で出来て、時間と場所をほとんど選ばずに運動できます。最低限度の運動強度としては、有酸素運動30分を目安とするのが良いようです。

また、

運動したあと、ドーパミンとノルアドレナリンのピークがどれくらいつづくかについて、はっきりとしたところはわからないが、具体的な事例から判断すると、1時間から1時間半は落ち着いて明晰に考えられるようだ。(*3)

という効果時間があるようです。私の個人的な感覚としても、運動したあとの1時間は素晴らしい。まさにゴールデンタイム。頭の中で考えがすぐにまとまるし、アイデアが出やすい状態になります。読書をしても理解がはかどります。

習慣化するとさらに効果がある

時間が立つとゆるやかにピークを過ぎますが、運動を習慣化しておくと1時間立った後も良いコンディションを維持しやすいと感じています。

頭のキレを保つには、有酸素運動をどのくらいすればいいかについて、小規模ながら科学的根拠の確かな研究が日本で行われた。それによるちょ30分のジョギングを週にほんの2,3回、それを12週間つづけると、遂行機能が向上することが確認された。(*4)

という研究もあるように、長期持続することによる効果も期待できます。

私の場合:通勤を自転車にして運動時間を確保

私が国家試験を勉強しているときは、通勤を自転車にすることで半強制的に運動するようにしていました。片道40分。有酸素運動ですし、時間も十分。そこから出勤前に少し勉強するか、帰宅後に勉強。これはかなり効果ありました。余計な雑念が減って、勉強への集中力が高まって非常に効果的だった記憶があります。

休日は30分以上ランニングしてから勉強。あるいは勉強していて効率が落ちてきたらランニング。効率が落ちていても運動を挟むことによって学習効果の高い時間を増やせます。

今は環境が変わって自転車通勤はしていませんが、自転車通勤していた時は仕事での成果も高く、人間関係も安定していたと思います。ざっくり言えば能力を高める働きがあるようなもんですから、当然の結果だったのかもしれません。

まとめ

・運動は神経伝達物質のバランスを整える

・運動はBNDFを増やして、ニューロン結合を促し学習効果を高める

・有酸素運動を30分することが学習効果を高める目安

運動に関して、学習面でのメリットにクローズアップしてみました。私自身、一発合格できたのは運動の力が大きいと思ってます。体と脳は密接な関係がある、ということが良く分かる事例ですよね。

資格試験や、仕事上での重要な知識をインプットしたいとき、運動があなたの役に立つかもしれません。

(*1)~(*4)「脳を鍛えるには運動しかない!」ジョン J.レイティ/エリック・ヘイガーマンより引用