タックです。
本日は睡眠と光の関係についてお話しします。
睡眠について考えるときに、暗くするのが大事なのはわかりますが、光の種類まで考えることはなかなかないですよね。
実は良い睡眠を取るためには、どういう光をどのタイミングで浴びるかが重要です。
結論から言えば、「ブルーライトを避けつつ、時間帯に応じて自然に即した光を浴びる」ことが、良い睡眠につながります。
それでは具体的に見ていきましょう。
Contents
1.ブルーライトについて
ブルーライトは本来昼以外には存在しない光
そもそも、青い波長の光が夜間に存在しはじめたのは、蛍光灯やLEDが開発された後のことです。人間が太古から浴びてきた光は、太陽光でした。
日中の太陽光は青い波長も含まれていますが、朝や夕方は赤い波長が強くなります。もともと自然環境として、ブルーライトは昼以外は存在しないというわけです。
人間はブルーライトを浴びると、眠気に関連するメラトニンという体内物質の生成が抑制されてしまうという研究結果があります。それはつまり、ブルーライトを浴びると身体が昼だと勘違いしてしまうからだと考えられます。
よって、夜にブルーライトが含まれる蛍光灯やLEDの白色光を浴びていると、脳がエラーを起こし眠りの質が悪くなります。
自然に即した光を浴びよう
快適な睡眠を得るためには、眠りを阻むブルーライトをなるべく避け、自然に即した光を浴びるのが効果的です。
以下、良い睡眠をとるための光との付きあい方についてまとめていきます。
2.良い睡眠を取るための光との付きあい方
2-1.夜は赤い光を使おう
赤い波長の光は身体への影響がもっとも少ない
夜になったら、白色の光はなるべく避け、いわゆる電球色の光を取り入れるようにしましょう。朝日や夕日の色温度は2000Kに対し、電球色は3000K程の色温度です。
夜は赤い光の照明用いることで、体内時計とメラトニンの抑圧に対する影響を少なくすることができる、とハーバード大学院の調査では述べています。
睡眠のためなら白熱灯もオススメ
僕の場合、白熱灯の一種であるレフ灯をクリップ式スポットライトに付けて夜間照明にしています。LEDや蛍光灯の電球色に比べ、白熱灯のほうが光のスペクトルが自然光に近く落ち着くからです。
その分、電気代と電球寿命はトレードオフですが、より落ち着く光を求める方にはオススメですよ。
2-2.ブルーライトを抑える工夫をしよう
モニタの色温度を変える
ブルーライトを日常からなるべく抑制するために、PCモニタやスマートフォンの色温度を変えられるソフトや機能を利用しましょう。
PCモニタでは「f.lux」というフリーソフトが有名です。時間帯別で、モニタの色温度を自由に設定できます。
これを使うと、通常のモニタがいかに目に負担をかけているかが分かりますよ。夜にどうしてもPCを使わなきゃいけない人にはもちろん、日中の仕事に使うのもオススメです。
iphoneだったらiOS内にあらかじめナイトシフトモードという色温度調整機能がついているので、機能をオンにしましょう。決めた時間帯は画面の色温度を調整してくれます。
Androidの場合、「ナイトモード」というアプリで色温度を調節できるようですよ。
参考:Androidスマホのブルーライトを軽減。「ナイトモード」アプリを使おう
就寝前にはブルーライトをシャットアウトする
メラトニンの生成を抑制する以上、就寝前は温かい光のみとし、できればPCやスマホの利用も避けた方がよいでしょう。モニタの色温度を変えてブルーライトを軽減できても、浴びていることには変わりありません。
2-3.朝と日中は太陽の光を浴びよう
朝と日中は、なるべく太陽の光を浴びるようにしましょう。自然光を浴びる量が少ないと、睡眠時間が短くなるという研究結果があります。
太陽光によって、メラトニンやセロトニンが生成されます。また、太陽光に含まれる紫外線が体内時計の調整をしてくれるので、睡眠周期を健全に保ってくれますよ。
2-4.寝る時は可能な限り真っ暗にする
わずかな光でも、人間はメラトニンの分泌に変化があるという研究事例があります。そして皮膚も、光を感知する受容体があるため、目を閉じていても光の影響を受けるようです。
であれば、可能な限り寝室は真っ暗にしましょう、と「SLEEP」の著者であるショーン・スティーブンソンは主張しています。カーテンは遮光カーテンとし、電源ランプが点灯している電子機器などはテープでランプをふさぎます。
僕は寝室の窓に、カーテンに加えて布を張ることでスキマから漏れる光をシャットアウトしていますが、違いが分かるくらいはっきりと熟睡できるようになったのでオススメですよ。
3.まとめ
ブルーライトを避けて自然に即した光の浴び方をしよう、という話をお伝えしました。
遅くまで仕事をしている人は、なかなか夜中まで白色光を避けることが難しいのは事実です。それほど世の中にはブルーライトが溢れています。
しかしそれでも自宅の照明は電球色にしたり、モニタの色温度を変えたりと、少しでも対策をすることはできます。
よりよい睡眠のための手助けになれば幸いです。それでは!
参考図書
・HEAD STRONG / デイヴ・アスプリー
・SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術 / ショーン・スティーブンソン
・Harvard Health Letter:Blue light has a dark side